介護記録例文「ケガ」

介護記録を学びたいあなたへ 介護記録について学びたい介護士に向けて、書き方のポイントやシーン別の例文などを紹介しています。苦手意識がある人も、当サイトを参考にすればスムーズに介護記録を書けるようになります。

ケガをした場合は経過と傷の状態を明確に

ケガをした場合は経過と傷の状態を明確に

あざ

入浴の際に全身を確認し、あざを発見した場合は看護師に報告してください。どこかで転倒していないか利用者に直接確認し、その内容も記録します。本人が気づいていないケースもあります。また、家庭内で虐待を受けている可能性も否めません。あざの状態でいつ頃にできたかを推測できるので、その点も忘れずに記録してください。

腫れ

腫れは一般的であれば、「左ひざに腫れあり」「右足首から太ももにかけて腫れ、熱感あり」など、部位や痛みの有無を記録すれば問題ありません。しかし、不自然な部位に腫れが見られる場合にはより詳細に書く必要があります。「右前腕に5cmほどの腫れあり、痛みと痒みがあるとのこと」といった具合になります。

「右ひじに4cmほどの擦り傷あり、出血なし、かさぶたになっている」
「右手首に5cmほどの浅い切り傷あり、少量の出血あり、消毒し絆創膏で保護」
「背中にかき傷あり、痒みが酷いとの訴え」
以上が例文になりますが、特に注意したいのがかき傷です。高齢者は皮膚の乾燥から痒みを感じるケースが多く、意外と見落としがちです。乾燥が原因によるかき傷が見られる際には保湿剤などの処方を検討します。

打撲や損傷

打撲や損傷は知らず知らずのうちにできているケースも少なくありません。あざと同様に、入浴時によく観察しましょう。色味などから傷ができた時期を推測し、記録してください。以下に例文を紹介します。
「太もも上部に10cmほどの打撲あり、黄色く変色しており数日経過していると予測。数日前にベッドの角にぶつけた、とのこと。現在痛みはなし」

褥瘡

皮膚の異常が見られる際には即座に看護師や医師に報告してください。特に褥瘡は悪化する前に予防しなければならないので、できやすい箇所はこまめに確認し、発見次第必ず記録しましょう。以下に例文を紹介します。
「胸部全体に発疹あり、痒みの症状もあり。前回の入浴時には見られなかった」
「仙骨部に8cmほどの発赤あり、皮がめくれている箇所もあり。看護師に報告した上で、仙骨部が当たらないように体位変換を実施」

皮膚剥離

皮膚剥離にも注意してください。高齢者は皮膚が弱っており、少しの衝撃でもめくれてしまう可能性があります。大きさや出血の度合いを具体的に記しましょう。皮膚剝離は処置が必要なので、発見した場合は即座に看護師へ報告してください。以下に例文を紹介します。
「右足首に6cmほどの皮膚剝離あり、出血あり。看護師に報告し、処置を依頼」