夜勤の介護記録はシンプルを目指す
薬の服用
処方薬の服用を拒まれることも少なくありません。また、頓服を服用するケースもあるので、必ずその旨を書いてください。以下に例文を紹介します。
19:30「夕食後に薬を服用するが30分ほどして、薬を飲むのを忘れた、との訴え。お薬カレンダーを見せて、今日の薬はちゃんと飲まれましたよ、と伝えると、ありがとう、と笑顔でおっしゃる」
夜間のトイレ
夜勤時にトイレに行った際にも尿や便の状態を書いてください。具体的に記すように意識しましょう。以下に例文を紹介します。
22:00「トイレに行きたい、との訴え。自分でトイレに行きスムーズに排便。便の形状はバナナ上で色は茶色、軟便、量はお椀一杯程度、匂いはほぼなし」
帰宅願望が見られる場合
帰宅願望が見られる場合は、利用者の心境を可能な限り客観的に記す必要があります。やり取りがあったなら、それをそのまま書くことで状況をイメージしやすくなります。また、他のスタッフが対応する際にも役立つでしょう。以下に例文を紹介します。
19:50「夕食後に施設の玄関前を眺めながら、家に帰る、とおっしゃる。なんで帰りたいのですか、と尋ねると、息子に会いたい、との返答。それに対し、○○さんは次の土曜日に来られますよ、それに明日は楽しみにしていたカラオケの日です、と伝える。すると、カラオケ楽しみだね、といって笑顔でフロアに移動」
夜間の徘徊
特に注意が必要なのが夜間の徘徊です。日中の活動にも影響を及ぼす可能性があるので注意深く観察しましょう。一定のパターンが見られるケースが多いので、具体的に記して今後の対策に役立てられるようにしてください。以下に例文を紹介します。
22:30「見回りに行くと居室にいないようなので周囲を捜索。共有フロア前の廊下を歩いていたので、どうされました、と声をかける。トイレに行きたかった、とのことなのでトイレへ誘導、失禁はなし。自分で居室に戻り、スムーズに就寝」
まとめ
以上が夜勤の介護記録の例文です。この他にも、起床や着替えの介助など夜勤ならではの業務があります。日勤よりも人員が少ないのでシンプルにわかりやすく書くことを意識しましょう。テンプレートを用いて効率的に介護記録を残すのもおすすめです。夜勤の経験が少ない人は不安が大きいかと思いますが、書き方のコツや要点さえ押さえればそこまで大変ではありません。利用者の様子や対応した内容を関係者と共有するという目的を忘れず、誰が読んでも状況をイメージしやすい文章を書く意識を持ちましょう。