介護記録例文「日常生活」

介護記録を学びたいあなたへ 介護記録について学びたい介護士に向けて、書き方のポイントやシーン別の例文などを紹介しています。苦手意識がある人も、当サイトを参考にすればスムーズに介護記録を書けるようになります。

日常生活の様子は具体的にわかりやすく

日常生活の様子は具体的にわかりやすく

食事

食事の際には食事摂取記録表などを基に摂取量を記録します。食事は日常生活の基本であり満足度が重要となるので、食事中の様子なども記録しましょう。ポイントは「適切な姿勢・動作で食事をしているか」「楽しんでいるか」「介助が必要か」「嚥下に問題はないか」です。以下に例文を紹介します。
18:00「夕食。初めはよく食べていたが1/2摂り30分ほどで箸を置く。口内に食べ物が残っている。むせ込みなし」
18:35「声をかけ促すと少量摂るがすぐ止まる。前傾姿勢のため身体を引き上げクッションを入れ姿勢保持。一部介助し食べ物を口に運ぶと食べ始める。米は拒否、おひたしは完食。主食1/3、副食1/2」
以上が記入例です。食事が進まない理由やどういった声がけが有効だったのかなどを記すとよりわかりやすい内容になります。

入浴

入浴は利用者の様子をじっくり観察できるタイミングです。実施の有無だけでなく、入浴の種類や湯温度、バイタルなどを記します。入浴動作や入浴後の様子、中止した場合にはその理由なども併せて書きましょう。記録のポイントは「異常はないか(外見)」「心地よさそうか」「嫌がっていないか」「顔色や表情」です。以下に例文を紹介します。
10:30「お風呂が空きました、と声をかけるも、今日は入りたくない、と断られる。浴室の鏡のことで相談がある、と声をかけ脱衣所に誘い、濡れてしまうので、と頼み脱衣してもらう」
10:50「洗髪、左手のみで洗っており、右耳の上など一部介助。洗身、下半身は自分で丁寧に洗う。背中に引っかき傷のような跡が10×10cmあり。湯船はすぐに上がる」
以上が記入例です。入浴を嫌がった場合には、どのように働きかけたかを記してください。体を洗う際には自力でできた部分と介助が必要だった部分を具体的に書きます。

排せつ

排せつは職場ごとに介護記録表があるので、その内容に沿って記載します。排せつは利用者の尊厳に関わるデリケートな部分です。利用者の排せつパターンを探って、尊厳を傷つけないようにしましょう。記録のポイントは「便の形状や量」「表情や様子」「失禁はしていないか」「排せつパターン」です。便の形状や量、匂いなどは利用者の健康状態がわかる重要な要素です。少量~大量の程度はスタッフ同士で認識を合わせておく必要があります。以下に例文を紹介します。
6:00「ベッド上でリハパンを脱ごうとする。失禁はなし。トイレに行きましょうか、と声をかける」
6:15「自分でトイレに行き、排便(硬便・少量)。洗面所で洗顔をする」
7:00「居室にいたので、朝食の時間ですよ、と声をかける。お腹が空いた、といって笑顔でフロアに移動する」
以上が記入例です。表情や様子についても記しましょう。排せつに行く前から終わるまでの一連の流れを意識してください。